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従来、会社設立時に調査していた類似商号の緩和に伴って、会社名の自由度が増しました。ただ、大企業等商標を取得している会社もあるので、会社設立時には商標調査も重要です。
※設立会社の商号には必ずいれなければならない文字があります。株式会社・合同会社・合資会社・合名会社というように○○会社・会社○○と入れる必要があります。それと制限される文字もあります。「銀行」など、公序良俗に反するものや業務が紛らわしくなる場合には設立会社の商号は制限されます。
会社設立には複数の会社組織から設立する会社に合う組織を選ぶ必要があります。その会社組織によって必ず○○〜会社又は〜会社○○という文字を会社の中に入れなければなりません。会社組織によって違いもありますが、イメージでは株式会社が王道です。
上記のネーミングをさらっと見ても株式会社が目立ちます。同じような会社と取引するときはやはり株式会社を選ぶ人の方が多いのではないでしょうか。それだけ株式会社の知名度は高いです。今はまだ有限会社も知名度はありますが、現在有限会社は設立出来ません。これからはどんどん知名度は下がっていくと思われます。
次に合同会社が続きます。合同会社は新会社法でできた会社組織です。合同会社の数は増加傾向ですが、設立費用の観点から設立しやすいイメージが強く、本来の利点の自由度の強味を発揮していないように感じます。当事務所で設立する会社の大半は株式会社です。会社設立ご相談後、ご依頼人の会社のイメージによっては合同会社のご説明をするのですが、特に一人会社の場合はあまり特徴がつかめないようです。新会社法により株式会社も一人取締役で設立できてしまいますからね。
それと忘れてはいけないのは、会社の設立後の会計処理は株式会社とか合同会社とか関係なくきちんとやらなくてはなりません。合同会社だからといって適当にやれるわけではありません。ですから設立費用を考えて合同会社を設立しようとしている方は少し安易過ぎます。確かに会社設立時は何かとお金ががかかるので、できるだけ費用を抑えたいと思うのは当然です。ただ、それだけの理由で決めるのはやめた方が良いのではないでしょうか。合同会社は後で株式会社に組織変更が可能なのでとりあえず合同会社を設立して軌道にのったら株式会社を設立するという組織変更を勧めている書籍などがありますが、私はそうは思いません。どうせ株式会社を設立したいのならば最初から株式会社設立で目的に向かった方が気持ちが入ると思うのです。そういう意味では合同会社を強く勧めない理由です。
ただし、出資と配当の比率を変えられるなど合同会社にはすごく良い利点があります。技術は持っているけど出資するお金があまりない人やお金は持っているけど技術がない、営業だけが得意事務職なら自身ある、友達同士で会社を設立したいなどなど、こういう人達がが集まってコラボレーションすることにより、株式会社にも負けない大きな力になります。
次に有限会社なんですが、考え方は二つあります。時が経つにつれて有限会社の知名度は必ず下がります。しかし、古くから生き残っている会社とも考えられます。古い会社、新しい会社、どちらも利点はありますし、人によってはイメージは違ってくるのではないでしょうか。若い人向けの会社なら株式会社の方が受けはいいですので、株式会社に移行することも考えてもいいと思います。老舗店舗のように創業○○年などを売りにしている場合は有限会社でも知名度は下がりません。でも、老舗を売りにしている会社でも株式会社はありますので、やはりイメージを考えると株式会社より有限会社の方がイメージ的には劣ると思います。
他の合資会社、合名会社は今はあまり設立する方はおりません。あまり、メリットも感じられませんし、個人事業の延長のような気がします。会社ではありませんが民法組合に似ている有限責任事業組合(LLP)という組織もあり個人事業主が集まって会社のような組織を作るような感じです。
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